【テレビ業界:図解で3分解説】どんな仕事をやるの?向いている学生や今後の動向、企業ランキングも紹介

作成日:
2022-01-13
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はじめに

タレントや俳優、お笑い芸人等の憧れの人と働くことが出来るかもしれないテレビ業界に入りたいと考えたことはあるのではないでしょうか?

憧れの人と働きたいと考えても芸能人としてテレビに出られるのはごく一部です。

しかしテレビ業界ではその仕事内容次第で、1年目から芸能人と仕事をすることが出来る可能性があります。

また昨今のテレビ離れに伴うテレビ業界の現状や動向についても気になることでしょう。

こちらの記事では、テレビ業界の基礎今後の動向詳しい仕事内容から向いている学生まで徹底解説していきます。

「華やかなテレビ業界で就職したいけど具体的にどのような仕事なのだろう?」とテレビ業界に興味がある人はぜひ参考にしてください。

業界研究をする前に

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テレビ業界の詳細を説明する前に、テレビ業界の業界研究を行う目的を明確にしておく必要があります。

そもそも業界研究の目的は、その業界が自分に合う業界なのか見極めて、入社後のミスマッチを防ぐことです。

業界の知識を覚えるだけでは自分に合うかはわかりません。自分に合う業界かを考えて研究することでようやくその知識が役立つのです。

そのためこの記事を読む際には「自分に合う業界・仕事内容なのか」を意識して読むことをオススメします。

ただ業界研究を始めたばかりだとどのようにして読めばわからないという人も少なくないでしょう。

その場合はこちらの記事を読んで業界研究の方法を理解することをおすすめします。

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テレビ業界とは

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ここではテレビ業界の全体像を学んでいきます。

業界研究としてテレビ業界がどのようなところなのかその概要基礎知識売り上げランキングを紹介しテレビ業界について理解を深めていきましょう。

テレビ業界の概要

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テレビ業界は大きく分けて以下の3分野で構成されています。

それぞれのテレビ業界における役割について理解して業界の全体像をみていきましょう。

1.テレビ局

テレビ局では主に番組スケジュールの管理や番組の自主制作、作成された番組の放送を行います。

テレビ局はNHK(公共放送)、民放キー局、準キー局、地方局の4つに分類されており、テレビ業界の中でも人気の業種です。

テレビ局の多くが大卒資格以上で求人で出しているためテレビ局就職を希望する場合は大卒資格を得る必要があります。

2.番組制作会社

番組制作会社ではテレビ局からの依頼で番組制作を行いテレビ局から得られる制作費が利益となります。

これまでの多くの人気番組はテレビ局ではなく番組制作会社で作成されることが多いです。

番組制作会社には、番組制作のすべてを行うところもあればテレビ局が作成する番組にディレクター等を派遣する会社があります。

番組制作会社に就職したい場合はその会社がどこまでの範囲で番組制作を行うのかを理解する必要があります。

3.地上波放送以外のテレビ局

上記で説明したテレビ局は地上波放送を軸にしているのに対して、他の方法でテレビ番組を放送しているテレビ局もあります。

衛星放送やケーブル放送、昨今ではインターネットテレビといったネット配信を行うテレビ局がどんどん業界の中でも浸透し始めています。

もしテレビ業界に入りたい場合はこれらの地上波放送以外のテレビ局もオススメです。

テレビ業界の基礎知識

ここではテレビ業界の基礎知識としてどのようにして収益を得るのかを紹介いたします。

1.広告収入

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テレビ業界の収益のほとんどが広告収入です。

広告収入の内訳として公共の電波を利用するための電波利用料と番組制作費となります。

これらのお金は上図のような流れでテレビ業界の収益となっており、中でもテレビ業界の広告としてはテレビCMによるものが大きいです。

しかし昨今のスマホ普及によってテレビ広告による広告収入が減少傾向にあるといわれています。

2.受信料

受信料はNHK(公共放送)でのみ取り入れられている収益の回収方法です。

NHKは広告が流れないため広告収入がない代わりに国民から受信料をとることで収益を得ています。

広告料がないから収益としては少ないのではないかと思われがちですが、2021年度のNHKの事業計画では受信料収入は6,714億円といわれております。

これは民放キー局のトップの売上高に匹敵する額なので少なくはないでしょう。

3.有料放送

有料放送は視聴者が料金を払い視聴をすることで収益を回収する方法です。

スカパーなどの衛星放送やHuluなどのインターネットテレビが視聴者からの料金支払い形式で利益を得ています。

視聴者が直接お金を支払うことで利益を得ているため広告を流す必要がないためより多くの番組を放映することが出来ます

4.番組を海外に輸出

テレビ局が作成した番組を海外に輸出することで得られる2次利用料もテレビ番組の収益です。

別名をライツ収入とも呼び、番組そのものを輸出したり、番組に関連するグッズを販売して利益を得ています。

特にテレビ東京はアニメ事業の海外輸出が多く、2020年度のライツ事業の収入合計が304億9,200万円と前年よりも収入を増やしています。

テレビ業界の売り上げランキング

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引用元:有価証券報告書

テレビ業界の売上高ランキングは上図の通りです。

テレビ業界の売上高ランキングの1位から5位までは民放キー局で占められております。

それ以降は衛星放送事業の6位「スカパーJAST HD」、準キー局の「朝日放送グループHD」となります。

ランキングを見てもキー局の上位の売り上げはテレビ業界の中でも圧倒的なことがわかります。

テレビ業界の現状と今後の動向

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業界研究において、その業界の現状を知り今後どうなっていくのかを理解することはとても大切です。

特にテレビ業界は昨今のスマホ普及によって苦難に立たされているといわれています。

ここではそんなテレビ業界の現状とその動向について紹介していきます。

現状

現状テレビ業界は若者のテレビ離れが深刻な問題として考えられています。

スマホやタブレットの普及で、今までテレビに充てていた時間がスマホ等に充てられるようになったことで若者のテレビ離れが進みました。

若者のテレビ離れで視聴率が下がるとそれだけ広告収入も減少してしまうため、番組制作費が少なくなり面白いコンテンツが作成できなくなります。

今後の動向

ネット配信の影響でテレビを見ない人が今後も増えていくことが予測されます。テレビ業界が生き残り、成長するためには以下の観点が重要となってきます。

1.ネット配信の活用

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今の時代テレビではなくスマホやタブレットなどで映像作品を見る人が若者をはじめ増えてきています。

そのためテレビ業界もテレビ番組のネット配信などを用いてテレビの見逃し配信や、ネット限定の番組制作などをここ数年で始めました。

また昨今テレビ広告料をネット広告料が上回ったこともあり今後どんどんテレビ業界のネット進出は進むとされています。

2.制作技術を多方面に活かす

ネット配信にも関係しますが現在youtubeをはじめ多くの映像配信サービスが台頭してきています。

元々コンテンツ作成の技術を長年競いあってきた業界だけあって、その技術は他の業界と比べても質の高い番組作成を可能としました。

培ってきたコンテンツを作成する力をネットなどの多方面に活かしテレビを観なくなった若者を手に入れていくと予測されます。

テレビ業界の仕事内容

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テレビ業界で実際に働く際にどのような仕事があるのかを知ることは業界研究においてとても大切です。

そこでここでは、テレビ業界における主な仕事を5つ紹介していきます。

1.制作スタッフ

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制作スタッフは実際に番組を作成する仕事で主な職種は以下の通りです。

①プロデューサー

プロデューサーは番組制作における総責任者です。

企画の段階から予算の管理、番組の最終チェックと番組制作の全工程の管理を行います。

プロデューサーになるためにはAD、ディレクターと経験を積むことで昇格出来ます。

②ディレクター

ディレクターは番組制作における現場の責任者です。

企画や予算の管理を行うプロデューサーに対してディレクターは現場の指揮や番組の演出なども担います。

③AD(アシスタントディレクター)

ADはディレクターのサポートを行い番組制作を進める職種です。

基本的に制作スタッフとして働き始めて最初につく職種になります。

2.技術スタッフ

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番組制作における技術スタッフは制作される番組のクオリティを上げるのに重要な職種で経験の有無が重要になってきます。

そんな技術スタッフの主な職種は以下の通りです。

①カメラマン

カメラマンはスタジオ撮影やロケ撮影などで番組を撮影する職種です。

より良いコンテンツを作成するためにも撮影の技術やセンスが必要となってきます。

また重いカメラを持ち番組進行に合わせて移動しながら撮影があるなど体力を使います。

②照明スタッフ

照明スタッフは番組作成に必要なライトの明るさを調整することで番組の演出を行う職種です。

テレビ番組は昼夜関係なく撮影が行われるためどんな状態でもきれいな映りを実現するには照明スタッフの技術がとても重要になってきます。

③音響スタッフ

音響スタッフは番組制作における音声収録、編集を行う職種です。

音響スタッフの仕事によって制作したい番組の色や表情を明確にすることが出来るためこちらの職種も経験とセンスが問われます。

3.アナウンサー

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アナウンサーはテレビ局の花形として大変人気の職種です。

アナウンサーは主にニュース原稿を読んだり、実況をしたりするといった状況を言葉を使って正確に伝える仕事です。

そのため競争も激しくキー局のアナウンサーとなるとさらに狭き門として求められる経歴のハードル、能力が高まります。

アナウンサーを目指す場合は伝える技術だけでなく総合的な能力を磨いていく必要があります。

4.報道スタッフ

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報道スタッフはニュース制作を行う職種です。

ニュースがテレビ局における重要な立ち位置を占めておりどのテレビ局よりも先んじて正確な情報を伝えるためのニュースを作成することが求められます。

5.営業・事務職

営業・事務職は他の業界同様営業・事務作業を行う職種です。

テレビ番組はスポンサーの広告料が番組制作費として使われています。

スポンサーが進んで広告料を出しているのではなく営業がスポンサーになり得る企業に営業を行います。

そのため営業はテレビ作成におけるとても重要な職種といえます。

テレビ業界に向いている学生

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最後に、テレビ業界に向いている学生について解説します。

テレビ業界に向いている学生の特徴として次の特徴があげられます。

①テレビ番組が大好きなこと

テレビ番組を作成する人がテレビ番組を大好きなことはそれだけで大きな力になります。

好きだからこそこれまでの面白い番組を見てきた経験を活かした番組制作を可能にするのです。

番組作成においてもテレビ番組が好きだからこそ、面白い番組を追求することが出来るのでテレビ番組が好きなことが向いているといえます。

②好奇心が旺盛なこと

番組を制作するうえで好奇心が旺盛なことはとても重要になってきます。

面白いコンテンツを作成するうえで身の回りの出来事や疑問に対して常にアンテナを張り巡らせることで番組制作のヒントになることがあります。

番組作成においてそのテーマについて勉強する機会も多くあるため好奇心が旺盛な学生はテレビ業界に向いているといえます。

③コミュニケーション能力が高いこと

番組制作を行う上でコミュニケーションをとる機会は必ず存在します

一つの番組作成にはとても多くの人間が関わってくるためコミュニケーションを怠ってしまうとミスを誘発してしまう可能性があります。

またコミュニケーションの中で面白い番組制作のヒントとなるものが隠れているためコミュニケーションが高いことも重要な要素といえます。

④分析が得意なこと

番組作成では分析能力が必要になってきます。

視聴者がどんな番組を求めているのか、どうしたら視聴率が上がる番組が出来るのかを分析して考える必要があります。

世の中のトレンドや視聴者層などのデータから分析する力があると番組制作に関われるようになった時に有効です。

まとめ

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ここまででテレビ業界について説明してきました。

テレビ業界は今インターネット業界の台頭によって、多くの問題を抱えているのです。

しかしこれを打開するためにとネット配信に参入するなど多くのテレビ局が動いています。

テレビ業界がこれまで培ってきた番組制作のノウハウをネット上で活かす動きが見受けられ、今はテレビ業界にとっての大きな転換点といえるでしょう。

本記事でテレビ業界に興味を持った人や、自分が手掛けた番組を世に出したいと考えた人はぜひテレビ業界を選択肢に就職活動に取り組んでみてください。

また、本サイトではテレビ業界以外の業界研究をしてみたいという方向けに様々な業界研究に役立つ記事をご紹介します。

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業界研究を重ねて本記事を見てくださった皆様に素敵な仕事との出会いがあることを願っております。

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