【物流業界:図解で3分解説】どんな仕事をやる?向いている学生や今後の動向、企業ランキングも紹介

作成日:
2022-01-13
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はじめに

物流業界と聞くと皆様にとってなじみ深いものが宅配便などではないでしょうか。

しかし物流業界は宅配だけではなく様々な業務があります。

また物流業界は現代では特に多くの商品や機械の流通を担うとても重要な業界です。

そこで本記事では物流業界についてその仕事内容や業界の動向、向いている学生の特徴などを紹介していきます。

業界研究をする前に

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物流業界の業界研究を始める前に、まずは業界研究の目的について確認していきましょう。

なぜ業界研究の目的を理解する必要があるのかというと、目的もなく業界研究を行っても就職活動でのミスマッチが起きてしまう可能性があるためです。

では業界研究の目的がなにかというと「希望の業界が本当に自分に合う業界かを確かめて、入社後のミスマッチを防ぐこと」です。

漠然と業界研究を行うよりも自身に照らし合わせて業界研究を行うことでより良い業界研究が出来ます。

ただ初めて業界研究を行う人や久しぶりに業界研究を行う人はきちんと業界研究が出来るか不安に思われることでしょう。

そこで本サイトでは業界研究のやり方やポイントについてまとめた記事を公開しているためぜひ業界研究前に参考にしてみてください。

物流業界とは

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物流業界は商品の運搬を通して荷主(生産者)から顧客(消費者)まで届ける仕事です。

本記事を読む学生さんにとっては宅配便やショッピングサイトで買った商品の受け取りなどが馴染み深い物流業界のサービスと思う人も少なくありません。

しかし物流業界は届ける商品の種類は幅広く存在しておりその商品の性質でも運送方法や形態が変わってきます。

こちらでは物流業界の全体図やビジネスモデルなどを通して業界の概要や基礎知識、売上高ランキングを紹介していきます

物流業界の概要

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こちらでは物流業界の概要としてその全体図について紹介していきます。

まず物流業界には3つの運び方が存在します。それは陸での運び方、海での運び方、空での運び方です。

上記の運び方に対して物流業界は以下の5つに分類できます。

1.陸運

陸運は主にトラックを用いた陸上輸送を行う会社のことです

陸上でのトラックによる運送のため他の物流業界の会社よりも小回りが利きやすいためユーザーの細かいニーズにも対応が出来ます。

皆様に一番馴染み深い物流業界の会社としてこれまでも多くのサービスを受けてきた人も少なくないでしょう。

陸運会社の例としては日本通運やヤマトHD、日立物流などがあげられます。

トラック運転を行うため車の免許は事前に取っておくことがおすすめです。

2.海運

海運は船舶等を用いて海上輸送を行う会社のことです

海運では大量の商品や高重量の商品を輸送できる利点があり、例えば石油などの資源や自動車などがあげられます。

海運会社の多くは外国との貿易に関係したグローバルな企業があり人気の業種です。

海運会社の例としては日本郵船やNSユナイテッド、川崎汽船などがあげられます。

3.空運

空運会社は飛行機を用いた航空輸送を行う会社のことです

空運では長距離の輸送を短時間で行うことが出来るのが強みで、例えば小型の精密機器や生鮮食品といった劣化がしやすい商品を主に輸送します。

空運のデメリットとして海運に比べて積載できる重量の制限が低いことや輸送コストが高いことです。

空運会社の例としてはANAホールディングスや日本空港などがあげられます。

4.鉄道

鉄道では貨物列車を用いて貨物輸送を行います

鉄道と聞くと人を運ぶ方の印象が強いイメージがありますが物の運送も鉄道会社の大きな仕事の一つです。

時間通りに運送できることがメリットですが時間が完全に決まっているため基本的に様々な顧客のニーズには答えることは難しいです。

鉄道運送会社としては日本貨物鉄道などがあげられます。

5.倉庫

倉庫では商品の管理業務を行います

倉庫会社はこれまでで紹介してきた会社の形態と違い商品を流すのではなく商品を倉庫で管理、保存することで物流業界の中継的な役割を持つのです。

倉庫会社は物流業界の他の会社と深く関わる会社で保管や管理に関する技術はとても高いです。

倉庫会社としては三井倉庫ホールディングスや三菱倉庫などがあげられます。

物流業界の基礎知識

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物流業界のビジネスモデルは荷主から預かった荷物を顧客に運送し、その運送や保管に対して対価をもらうことで収益を得てきました。

商品の運送という性質上、企業対企業(BtoB)企業対個人(BtoC)個人対個人(CtoC)と様々な場面で取引されています。

ただ昨今になって3PLと呼ばれるビジネスモデルが採用されてきています。

3PLは「サードパーティー・ロジスティクス」の略称で荷主である企業がこれまで物流部門を設立して運送していたものを外部に委託するモデルのことです。

この3PLモデルの登場で物流の一元管理を行う企業が増えました。

物流業界の売上高ランキング

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出所:有価証券報告書を基にシューブン編集部作成

売上高ランキングを見て業界研究を行うことはとても大切なことです。

特に上位の会社になると公開情報も豊富なため業界研究がはかどります。

上位4社である、日本通運日本郵政(郵便・物流事業)ヤマトHD日本郵船が非常に売上高が高いです。

物流業界の現状と今後の動向

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業界研究を行う際にその業界の現状と今後の動向について理解することはとても重要です。

こちらでは物流業界の現状と今後の動向について紹介していきます。

現状

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こちらでは物流業界の現状について紹介していきます。

1.人手不足

物流業界は今人手不足の問題に直面しているとされます。

少子化の問題で各業界で人手不足問題がありますが物流業界では特にトラックのドライバーを中心に人手が足りていないです。

トラックドライバーは労働環境の悪さが問題視されています。

商品の長距離輸送の際には長時間トラックに拘束されますし、商品到着時間は指定された時間に届けなくてはいけないため遅くても早くてもいけないのです。

物流業界の人手不足問題を解決するためにはまずこういった労働環境の問題の解決が重要になってきます。

2.ネットショッピングの普及

昨今ではどんどんネットショッピングが普及しており特にコロナ禍になった今さらなる普及が進みました。

ネットショッピングの増加に伴い個人配達が増加傾向にあります。

スマホの普及で誰でも家からものが買える時代になったためこのような現状になっているのです。

今後も需要が高まることが予想されるためそれによる宅配需要も上がることでしょう

3.業務の非効率化が進んでいる

上記で紹介したネットショッピングの普及による個人配達の需要が高まったことで現在業務の非効率化が問題視されています。

昨今では個人配達の需要が高まったことでトラックの積載量が少ない状態でも配達を行わないといけない状態が続きました。

それに伴い運送コストの面からみても非効率な状態が生まれています

また個人配達では顧客が不在で再配達しなくてはならない場合が多くあり、再配達を行うだけでも配送コストがかかるだけでプラスはありません。

宅配ボックスなどがありますがそれらは顧客が取り付けるためそこまで普及もしておらず現状のそのような運送効率の低下が課題となっているのです。

今後の動向

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こちらでは物流業界の今後の動向について紹介していきます。

1.共同配送の取り組み

個人配達の需要が高まったことでトラックの積載効率が悪くなったことを受けて今多くの物流企業で共同配送の取り組みに注目されてきています。

共同配送とは事業者間で連携して積載効率を高めた状態で配送する取り組みのことです。

納品先が同じメーカーが連携することでトラックの積載効率を高めることが期待できるため、この動きに対して税制特例などの働きかけを国が行っています。

2.ドローンやAIの活用

人手不足や業務の非効率化の解消のための動きとして考えられているのがドローンやAIの活用です。

特にドローンは軽い荷物の配送に限られますが遠隔操作での配達が可能で現在でも試験的に導入している会社もあります。

最近ではAIによる自動運転が車にも導入され始めているため将来的には車を用いた自動配送なども実現する可能性があるでしょう。

またAIは現在の物流業界の様々な場面で活用されていて例えば荷物の追跡や配送時間の変更などがあげられます。

将来的には様々な業務でAI等の技術が導入されるでしょう

物流業界の仕事内容

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業界研究をするうえでその業界の仕事内容について理解することはとても重要です。

こちらでは物流業界の主な仕事について紹介していきます。

1.法人営業

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法人営業は自社の物流サービスを企業に対して提案を行う仕事です。

営業は商品を受け取るユーザーと法人の双方の満足度を得られるような営業が必要になってきます。

例えば法人にとってはコストをいかに落とせるかが重要視されたり、エンドユーザーであれば商品が届くスピードや品質などが見られたりします。

法人営業は物流会社の利益を生み出す顧客確保に動く仕事のためとても重要なポジションといえるでしょう。

2.管理

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管理は預かった商品の入荷や保管、出荷までを管理して輸送配送までつなげる仕事になります。

検品作業や梱包作業、仕分け作業等管理が行う仕事は多岐にわたりそれらは商品を受け取るユーザーの満足度を高めるために重要な仕事です。

この管理業務が物流業界でも最も仕事量が多いとされるため人員がかかります。

ただ昨今では機械やシステムによる自動化が進んできているためどんどん負担が軽減されている業務といえるでしょう。

3.輸送、配送

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輸送、配送業務は商品を実際にユーザーに届ける仕事です。

輸送は物流センターなどの大きな施設に商品を届けることを指し、配送は個別のユーザーに商品を直接届ける仕事になります。

輸送は各種輸送方法ごとに変わっており陸運ならトラック、海運なら貨物船、空運なら航空貨物等です。

配送は国内の物流業界では宅配用トラックがメインの方法として確立しております。

物流業界に向いている学生

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最後に物流業界に向いている学生の特徴について紹介していきます。

自分に当てはまるものやないものがあればそれらを磨いて物流業界への就職活動に役立ててください。

1.責任感がある

物流業界はその性質上荷主と顧客をつなげる役割を持っています。

荷主からの依頼を受けて顧客に商品を届けるにあたり小さなミスで大きな被害を受けることもあるのです。

また荷物を運ぶ際にいい加減な作業を行って商品を傷つけるなどをすると顧客からの信用を失いかねません。

与えられた仕事に責任を持って取り組めることが物流業界で働く上でとても重要な力になります。

2.人と人が繋がるのを助ける

物流業界は商品を通して企業と企業、企業と個人、個人と個人という風に人と人をつなげる仕事になります。

人と人とのつながりを大切にできることはどの業界でも必要になってくる力です。

特に物流業界は運ぶまでの間に商品が何度か中継する場所があるためきちんとした引継ぎも重要になってきます。

そのため人と人が繋がるのを助けることが出来ることは物流業界で働く上で大きく役に立つ力といえるでしょう。

3.時間を無駄にしない

物流業界では時間を無駄にしないことはとても重要です。

特に配送においては商品を届けることが遅くなることは良くないとされています。

また商品の品質上時間をかけられないものもあるため時間を効率よく使わないといけないのです。

4.バイタリティーがある

物流業界で特に配達を行うドライバーなどはバイタリティーがあることが重要です。

時に長距離での配送を行うこともあるし、個人配達では荷物の重さに関わらず顧客の家まで届けなくてはいけません。

そのため他の業種よりも体力を使う場面が非常に多いです。

そのためバイタリティーがあることも向いている特徴の一つといえるでしょう。

まとめ

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ここまでで物流業界について紹介してきました。

現代では物流業界のサービスは必要不可欠なものになってきております。

ネットショッピングなどが栄えている現代では物流業界の需要は特に高く将来性もあるのです。

ただ高い需要とは裏腹に大きな人材不足問題に直面している物流業界は今転換期にあるといえます

業務の機械化、AI化をはじめとした多くの改革で今後も物流業界は成長していくと考えられるでしょう。

経済を循環させる役割を持つとされる物流業界に興味がある人はぜひ就職活動の選択肢に物流業界を入れてみてください。

本サイトでは物流業界と関連のある航空業界や鉄道業界、倉庫業界の業界研究記事を紹介しています。

本記事を通して物流業界に興味、関心を持った人は是非物流業界を視野に入れた就職活動に取り組んでみてください。

ステップハウス, StepHouse
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