【Being・Doing・Havingを徹底解説】自己分析にどう活かす?具体例や考える順番まで紹介
はじめに
就活を行うにあたって自己分析は必須となる作業です。
しかし、「どうやって進めていけばいいのかが分からない」「どんな内容を伝えられればいいのか」など迷ってしまう方は少なくないでしょう。
そこで自己分析を行うのにおすすめなのが「Being・Doing・Having」の3つを取り入れた考え方です。
この3つの要素を取り入れて自己分析を行うことで、望みどおりの人生を送れるようになります。
こちらの記事ではそれぞれの意味や具体的なやり方などを詳しく解説していくので、ぜひ最後まで読んでください。
就活におけるBeing・Doing・Havingの意味
Being・Doing・Havingの3つはそれぞれ違った意味合い・役割を持っています。
どんなときに取り入れていくべきなのか、それぞれ詳細を見ていきましょう。
Beingとは?
Beingとは人格・姿勢を踏まえてどんな人になりたいかという意味です。
人それぞれの根幹にある価値観と置き換えると分かりやすいでしょう。
価値観が明確になることで何度も求められるあらゆる選択の決断がしやすくなります。
大きな決断を迫られたときは、何を大事にして生きていきたいかを考えるBeingを取り入れてみてください。
自分はどんな道に進みたいのか見えやすくなるはずです。
そのため、自分を知る行動としてBeingを取り入れることをおすすめします。
Doingとは?
Doingとはやりたいことを考えるための要素です。
自己分析と言われて一番考えるのがDoing(やりたいこと)ではないでしょうか?
やりたいことを細分化すると「好きなこと」と「得意なこと」の2つに分解できます。
この2つの要素を組み合わせて、好きなことを得意なやり方で行うのがDoingという意味になるのです。
会社で例えるのならば好きなことが業界で、得意なことが職種(業務)になります。
Havingとは?
HavingとはBeing・Doingを考えた上で将来的に自分自身が何を手に入れたいかという意味です。
「高級マンションの最上階に住みたい」「フェラーリに乗りたい」など様々な願望を思いつくままにリストアップしてみましょう。
このように自分が欲しいものや叶えたい夢などを洗い出し、長期的な視点で考えられると自分が何をすべきなのかが明確になります。
しかし、Havingから考えて自己分析をしてしまっては目標がぼんやりとしたものとなってしまうので注意しましょう。
Being・Doing・Havingの関係性
Being・Doing・Havingはどれか一つだけが単独で存在しておらず、三位一体となって互いが互いの強みを発揮しています。
しかしそのためには、どれか一つの要素が強すぎてはいけません。
Doingだけが弱くBeing・Havingが強ければやるべきことは考えられていますが、実行力が弱いことになります。
つまり、3つがバランスかつ順序良く組み合わさっているかが重要ということです。
Being・Doing・Havingで自己分析を行うメリット
就活のためにBeing・Doing・Havingを使って自己分析を行うと、どのようなメリットがあるのでしょうか。
以下では、大きく3つに分けて解説していますので見ていきましょう。
取り入れるとモチベーションを高く保てる
Being・Doing・Havingと3つの要素を取り入れて自己分析を行うことで、やるべきことが明確になります。
他にやらなければいけないことを考えなくてすむため、モチベーションが下がることなく自己分析を行えるでしょう。
また、一度自己分析を行ってから「何か違うな…」と感じた場合、1から考え直さなくてもいいのもメリットです。
自己アピールがしやすくなる
面接・ESのどちらもあなたのことを中心に質問されることが多いです。
そこで聞かれるベーシックな質問としては、事前に自己分析を行っていると十分対応できるようなことがほとんどでしょう。
変化球要素があったりその場のアドリブが必要であったりする質問は別ですが、自己分析で準備をした質問にはスラスラ答えられるはずです。
そんな自己分析はBeing・Doing・Havingを使うとより明確になります。
面接対策としてもBeing・Doing・Havingの考えは大きな効果を発揮するため、積極的に行っておきましょう。
客観的視点を持てる
自分を客観視して長所・短所を知ることで、他人が自分をどう認識しているかを把握できます。
しかし自己分析のやり方を間違えてしまうと、主観的な視点が入りやすくなるのが欠点でしょう。
そんな問題を解消してくれるのが、Being・Doing・Havingです。
この3つの要素は自分自身だけでなく他己分析にも繋げることができます。
自分が思う自分と他人が思う自分が一致している部分を確認すれば、自己分析により説得力を増すことができるでしょう。
自分の適職や本当にやりたいこと、さらに就活の軸を探すためにもBeing・Doing・Havingを取り入れて、自分を知ることから始めるべきです。
就活におけるBeing・Doing・Havingの活かし方
就活でBeing・Doing・Havingを活かすにはどうすればよいでしょうか。
せっかく時間をかけて自己分析を行っても、活かし方を間違えてしまうと効果も半減してしまいます。
そうならないためにも、下記で解説しているので細かく見ていきましょう。
企業の求めている人物像とマッチするようにする
自分の特徴のみで自己分析を完結させるだけではなく、企業側が求めている人材についても同時に考える必要があります。
しかし、その強みが志望している企業で活かされないものであったり社風とマッチしなかったりすると、採用されづらくなるのは明確でしょう。
そうならないために、将来的にどうしたいかといった考えのHavingを始め、Being・Doingについても取り入れていくべきです。
自分がどうありたいかを熟考し、その考えとマッチする企業に入社できることが一番理想的でしょう。
自分自身のためだけに自己分析を行うのではなく、企業の求める人材にマッチしていることをアピールできているかも忘れてはいけません。
説得力のあるエピソードとして構成する
自己分析を行って少しでも印象に残るようにアピールするには、説得力のあるエピソードを組み込むことがおすすめです。
そのためにはBeing・Doing・Havingを取り入れて、他人にはない自分の長所を見つけることが重要となります。
Beingの「どうありたいか」といった要素は過去の自分はどう生きてきたかを考えるため、信憑性のあるエピソードが作りやすいです。
それでも具体的なエピソードを作れない場合は、家族や友人などに相談してみると思いもよらぬ答えが返ってくることがあるでしょう。
Being・Doing・Havingで行う自己分析のやり方
Being・Doing・Havingを取り入れた自己分析にはどのようなやり方があるのでしょうか?
- 自己肯定感が高まる要因を探す
- 得意・不得意なことを把握する
- 自分がこれから歩んでいきたい理想を想像する
上記の3つに分けて詳しく解説します。
自己肯定感が高まる要因を探す
元々自己肯定感が高い人からすると、自分を認めたり物事を前向きに考えたりすることは難しくない話です。
しかし、そうでない場合は基本的に否定から入ってしまうパターンに陥っている傾向があります。
いきなりポジティブ思考に変わることは容易ではありません。
そんな方は、まずネガティブな感情を持っていることも個性だと受け入れて自分と向き合ってみましょう。
負の感情自体を持っていない人は誰もいないことを考えると、ネガティブ思考な自分でも大丈夫と捉えることから始めてみると良いです。
自分と向き合い理解したうえで、どんな人になりたいか(Being)を考えていきましょう。
自分の思考を変えるだけでは解決するのが難しそうな場合は、環境を変えてみることもおすすめします。
社会人であれば、職場でどうしても自分と合わない上司や先輩などがいたら転職も視野に入れて少しずつ準備してみましょう。
得意・不得意なことを把握する
自己分析を行う際には、ほとんどの場合だと得意・不得意なことを書き出すかと思います。
そこから、やりたいこと(Doing)を考えていく流れになるでしょう。
ここで注意すべきなのが得意=好き、不得意=嫌いと判断してしまわないようにすることです。
数学が好きであるにもかかわらず、成績はイマイチ良くないといったパターンに置き換えてみると分かりやすいでしょう。
少し考えてみると分かる話ですが、他に伝えることが思いつかない場合に早とちりで決めつけてしまってはいけないということです。
自分がこれから歩んでいきたい理想を想像する
自分がこれから満足できそうな生き方について考えなければ、これからやっていかなければいけないことが分からないままです。
自分がこの世を去る直前に「良い人生だった」と満足できるのは、どのような生き方かを具体的に考えてみると良いでしょう。
そんな人生を実現するためには、自分がどのような環境を作り出していないといけないか考える必要があります。
良い人生のために「何が必要なのか」という観点がHavingにあたりますね。
自分の中の考えも大事ですが、自分の回りに置かれている環境によっても大きく変化することを覚えておきましょう。
ワークシートを活用すると分析しやすい
ワークシートを使って自己分析を行う際には、以下の順番で書き出すと効率よく進めることができます。
- Being
- Doing
- Having
Being・Doing・Havingを考え、列挙することで自分の特徴や性質・力を発揮しやすい環境などの軸が見えてくるはずです。
この軸を業界や職種・企業選びに結びつけていきましょう。
参考までに、Being・Doing・Having用いた自己分析をどのようにまとめていくかのテンプレートとなるワークシートを以下に掲示しておきます。
「ファイル」メニューから「コピーを作成」を押してぜひ活用してみてください。
本章ではこちらのワークシートを使用して、どのように考えていくと良いのか具体例を紹介します。
自己分析におけるエピソードについて以下3つ例示していくので、それぞれの項目ごとに詳しく見ていきましょう。
具体例①:部長経験があるAさん
まずサークルの部長経験があるAさんの例です。
なぜ部長をすることになったか、Beingに行動の動機や目的を書き出します。
次にDoingとして部長の立場として具体的にどんなことをしたか、実際の行動を列挙しましょう。
過去のエピソードを当てはめる場合は、より詳細に深掘りできるように当時のことを振り返ってみてください。
最後にHavingでは、その結果得られたものを中心に書き出していきます。
書き出したBeing・Doing・Havingの全体を見ることで見えてきた自身の特徴などをまとめましょう。
この経験から「もっとこんなことがしてみたい」「こんな人になりたい」というようなものでも構いません。
この軸がわかることで、業界研究や職種研究がしやすくなるはずです。
具体例②:プログラミングに挑戦したいBさん
Bさんの例はこれからの自分の在り方について掘り下げていますね。
Beingでどんな人になりたいかを記入したら、そのために自分がすべきこと・やりたいことをDoingに紐づけていきます。
そのあと、具体的に自分に必要となるものや得るものをHavingとして書き出していきましょう。
目的ややりたいことが具体的に見出せると、その後の行動や目指すべきところが明確になることがわかります。
具体例③:バイトの経験があるCさん
最後の例です。Beingを見ると自立や生活力を大事にしているのかと見受けられますね。
そのためにDoingとしてアルバイトを頑張ったのでしょう。
その経験がHavingの結果として現れています。
具体的なエピソードをたくさん書きだせると、自分のさらなる可能性や強みに繋がってくるのです。
Cさんの場合は「接客業」を中心に業界研究や職種研究を進めることもできるでしょう。
Being・Doing・Havingを使う時の注意点
Being・Doing・Havingを使うにあたって、注意すべき点があることも忘れてはいけません。
長所・短所を伝える際には、どちらかだけを考えてしまっては深みのない人間だと判断されることもあります。
また、何故自己分析を行うのかについても理解しないまま進めてしまっては、就活に活かせなくなるので注意しましょう。
自分の強みだけを探してしまわないようにする
Being・Doing・Havingを使って自己分析を行う際に長所のみを探してしまわないようにしましょう。
「自分なんか…」と思い込んで短所しか見つけられないことは避けるべきです。
しかし、自分の良い部分だけをアピールしていると「この人は何事も完璧な人間なのかな?」と見られてしまいます。
欠点のない人はこの世に誰一人として存在しません。
短所があることは何も悪いことではないので、正直に伝えてしまった方が得をすることが多いでしょう。
大事なのは、ウイークポイントをどうやって克服してきたかを分かりやすいように伝えられるかです。
何のためにやるのかを理解する
Being・Doing・Havingを使って自己分析をする目的は、あくまでも自分が望んでいる就職を実現させるためです。
Being・Doing・Havingを使うことだけに満足してしまうと、本来の目的からかけ離れた取り組みになってしまいます。
幅広く掘り下げることで発見もあるかもしれませんがやり過ぎると少しずつ脱線してしまう可能性も否めません。
おかしな内容でも正しいと感じてしまったり、何が良いのかが分からなくなってしまったりします。
自己分析は性格診断・心理テストではないので、就職で失敗しないためには企業選びの条件を見つけることがゴールなのだと意識しましょう。
まとめ
こちらの記事では、就活を行うにあたって重要となるBeing・Doing・Havingについて解説してきました。
どうやって進めていくといいのか、理解を深めることはできたでしょうか。
自己分析はBeing・Doing・Havingの3つを組み合わせて理想の自分に近づいていくことが一番効率的です。
自分についてしっかりと分析して、ES・面接などで魅力を最大限アピールできるようにしていきましょう。